導入事例|東京ガス ソリューション

自社で始める工場DX 電力監視を起点に見える化・省エネ・ペーパーレス化を推進

作成者: 保科竜也|2026年10月22日

  <リニアガイドウェイ>       <直交ロボットKKシリーズ>     <トルクモーター ロータリーテーブル>

導入前の課題

  • 電力使用量の詳細把握ができない
  • 設備稼働率の見える化ができていない
  • 手作業による検針業務が発生している
  • 生産情報のリアルタイム共有が困難
  • ペーパーレス化の推進が課題
 
同社工場では、設備の稼働状況や電力使用量を詳細に把握できず、省エネ活動や設備改善のためのデータ不足が課題となっていました。また生産指示書や図面、作業記録などが紙中心で運用されており、作業書の準備だけでも多くの時間を要していました。                                                                                                                                                                                                                                                                                今回お話を伺った 統括部長  兼  営業技術部長 兼                              
                                                        神戸本社工場長 兼 品質保証部長 吳杰儒 氏
           

 

 提案内容と現場からの期待の声

取り組みへの社内提案

今回、現場の声として意見交換会にご協力いただいた営業技術部長代理の佐伯氏より、次のようなお話を伺いました。

神戸本社工場は2022年11月1日に稼働を開始しました。営業技術部門では、工場担当者と連携しながら、主に以下の3つのテーマに積極的に取り組んでいます。

① 生産品目・サービス分野の拡大
② 生産工程の自動化
③ DX推進

①および②については、ROI(投資対効果)を数値で示しやすく、導入効果もイメージしやすいため、比較的スムーズに社内提案を進めることができました。

一方、③のDX推進、とりわけ今回の第一段階として検討した「設備の可視化システム」については、直接的な費用対効果を定量的に表現することが難しく、導入の動機付けに苦労しました。

当初は、自動化設備のデータ収集や保全情報の一元管理を主目的として企画を進めていました。しかし、ROIの説明に課題があったため、視点を変え、ハイウィンがグローバルテーマとして推進しているESGへの貢献を軸とした提案へと方向転換しました。

その結果、「設備の可視化」という単独のテーマではなく、省エネルギーや環境負荷低減を含む複数の課題解決につながる取り組みとして位置付けることで、社内の理解と導入への動機付けを高めることができました。

JoyWatcherSuiteについては、

  • 幅広い機器との接続性
  • 多彩な可視化・表現機能
  • スモールスタートが可能な拡張性と自由度

といった特長が、今回の提案内容と非常に親和性が高く、社内の合意形成にも大きく貢献したと感じています。

今後は、まず電力使用量の見える化による省エネルギー推進と、導入済み自動化設備の稼働データ可視化を最優先で進め、工場全体のDX基盤構築につなげていく計画です。

システムでは、

  • 工場全体の電力使用量をリアルタイム監視
  • 生産設備ごとの電力データ収集
  • 日報・月報の自動作成
  • 異常時のメール通知
  • Web画面による現場データ共有

を実現します。さらに将来的には、

  • 設備稼働率の可視化
  • AGV稼働状況との連携
  • RFIDを活用した在庫管理
  • 保全業務の自動化
  • 生産計画や作業指示のペーパーレス化

など、工場全体のデジタル化へ発展させる構想も検討されています。

今回の意見交換会では、異常発生時のメール通知やWeb画面を活用した現場データ共有など、現在計画している活用方法に関する意見交換に加え、今後の展開に対する期待の声も数多く寄せられました。

具体的には、

  • 工具のメンテナンス時期を自動通知する仕組み
  • 工場内に設置した人感センサーを活用した安全な導線確保
  • 作業効率向上に向けた各種データの収集・分析

など、多岐にわたるテーマについて活発な議論が行われました。

参加者からは現場視点ならではの具体的なアイデアが数多く挙げられ、設備の見える化にとどまらないDX活用の可能性を実感できる意見交換会となりました。また、予定時間が足りなくなるほど議論が盛り上がり、本取り組みに対する現場の期待の高さもうかがえました。

最後に佐伯氏は「まずは電力使用量や設備稼働状況の見える化からスタートし、将来的には工場全体のデジタル化につなげていきたいと考えています。」


 導入効果(期待)

■電力の見える化

設備ごとの使用状況を把握することで、省エネ施策の検討やカ
ーボンニュートラル推進に向けた基礎データを収集できます。
 
■業務効率化                         
 
検針業務や帳票作成の自動化により、担当者の負荷軽減を実現。 
創出された時間を分析業務や改善活動へ活用できます。

■設備保全の高度化

稼働状況や異常情報をリアルタイムで把握し、予防保全による設備停止リスクの低減を目指します。                                                                                                                                                                                                                                                                                                      工場内をご案内いただいた佐伯営業技術部長代理 
 
■スマートファクトリー化
 
将来的なペーパーレス運用や生産情報のリアルタイム共有により、
工場全体のDX推進を加速します。

 

 今後の展望

ハイウィンでは、まず電力検針システムを稼働させ、蓄積したデータを活用しながら、新たなデジタル化テーマを段階的に展開していく計画です。今後は、JoyWatcherSuiteを情報統合基盤として活用し、設備・生産・在庫・エネルギーを横断的につなぐスマートファクトリーの実現を目指しています。

工場をご案内いただいた営業技術部長代理佐伯氏は、次のように語ります。

「様々な現場のテーマについて一つずつ実現化出来得るソリューションとしてJoyWatcherSuiteは最適解になると期待しております。」

電力監視を起点としたハイウィンの工場DXは、これからどのような進化を遂げていくのでしょうか。導入後の効果や今後の展望については、後編で詳しくご紹介します。ぜひご期待ください。